世界一周航空券とは?
世界一周航空券は、世界中の航空会社が結集して形成された航空連合(アライアンス)に加盟している航空会社が提供する航空券です。
主なアライアンスには、スターアライアンス(ANA系)、ワンワールド(JAL系)、スカイチームなどがあります。
このアライアンスグループごとに世界一周航空券が販売されており、そのグループ内の複数の航空会社の便を組み合わせて世界一周旅行をすることができるのが世界一周航空券です。
たとえば、スターアライアンスに加盟している航空会社の世界一周航空券を購入すると、アメリカのユナイテッド航空でニューヨークから東京に飛び、日本の全日本空輸(ANA)で東京からバンコク、バンコクからシンガポール、さらにヨーロッパのルフトハンザ航空でシンガポールからフランクフルトに戻るなど、複数の国や地域を経由して旅行することができます。
スターアライアンス世界一周航空券で最も安いのは35万8900円、ワンワールドは33万5000円。このほかに燃油サーチャージや諸経費などがかかってくるので実際の購入金額は40万円を超えると思います。
世界一周航空券を購入すると、各アライアンス航空会社の飛行機を使った世界一周ルートの作成ができ、その総飛行距離に応じて、料金が変わります。
スターアライアンスなら、以下のような料金設定になります。
- 29,000マイル 358,900円
- 34,000マイル 422,700円
- 39,000マイル 494,600円
1マイル1.6kmなので、最安の29,000マイルでも46,400kmの飛行機移動が可能です。 地球一周分40,000kmよりちょっと長めに移動できます。
結構高いじゃんと思う人もいるかと思いますが、特に南米方面に旅行したい場合、通常の航空券で往復するだけでも20万円程度かかることもあります。パタゴニアやイースター島、ガラパゴス、マチュピチュ、ウユニ塩湖、イグアスの滝など、南米の絶景を体験したい人にとっては、南米だけを旅行するよりも、ついでに世界一周した方がお得です。
私も、北米から南米に渡り、ヨーロッパを経由するルートで世界一周をしました。
特に南米直行だと、いくまでに24時間くらいかかることもザラですが、ついでにアメリカを経由することで、一回のフライトは数時間で好きな街を観光しながら旅行できるので、体力的にも楽しさ的にも最適だったと考えています。
世界一周航空券は以下の公式サイトで、ルート作成・購入できます。
スターアライアンス世界一周航空券サイト(ANA系)
ワンワールド世界一周航空券サイト(JAL系)
それでは本題、世界一周航空券を活用して、自分好みの世界一周旅行をプランする方法を3つのステップに分けて解説していきます。
世界一周航空券を活用して、自分好みのプランを作る3つのステップ
第1章: ルートの計画と予算管理
目的地の選定
まずは、世界で行きたいところをピックアップしていきましょう。
自分の知っている場所や憧れの場所を中心に、世界の絶景・大自然、文化・カルチャー、世界遺産など様々な観点で情報収集すると、今まで知らなかった世界のことがわかるかもしれません。
絶景・大自然
世界遺産
文化・カルチャー
私は、なかなか行けない南米の大自然や遺跡が世界一周のメインテーマでした。ペルーのマチュピチュ、ナスカの地上絵、イグアスの滝、などを訪れ、ヨーロッパに渡ってからは、ポルトガル・スペインで美術館を堪能した後、エジプトのピラミッドへ行くという、土地に合わせて色々と楽しみました。
元々いく予定のなかったナスカやイグアスなども後から日程に組み込んだりすることもできました。
ルートの構築
目的地を決めたら、世界一周のルートを作成しましょう。
航空会社の世界一周航空券で大まかなルートを設定し、隣国や国内の移動には各地のローカル航空会社、鉄道やバスなどの交通手段を組み合わせて、各地を効率的に移動する計画を立てます。
また、各地での滞在期間や予算にも注意しましょう。
スターアライアンスもワンワールドも、Webサイト上で目的地を繋いで世界一周する飛行機路線のルートを作成することができます。
スターアライアンスのルート設定画面
世界地図から空港のポイントをクリックしながらルートを作成できるので非常に直感的にルート作成ができます。特に何も考えずにいきなりこのサイトでルートを作ってみても面白いかもしれません。
ワンワールドのルート設定画面
ワンワールドは硬派なつくりなので、自分の中にある程度、行く国や都市のルートができていないと使いづらいかもしれません。
ルート作成の参考になる書籍
第2章: 交通手段と宿泊施設の選定
世界一周航空券以外の交通手段
無事、世界一周航空券のルートができたら、各都市で観光する都市間の移動を検討しましょう。
また南米や欧米などは、主要都市に世界一周航空券で到着した後は、LCCや鉄道を利用して、隣国もついでに訪れることも可能です。
飛行機(LCC)は、格安航空券予約サイトsky sccannerが、最安値の航空券がわかりやすくて、おすすめ。
鉄道は、特急などは各国の鉄道サイトで予約すると券の買い方など迷わなくて良いかもしれません。
欧州はユーレイルを使うと国際移動も都市間の移動もスムーズにできます。日本語で座席予約ができるので、英語に自信がなくても余裕です。ネットがある時代の旅行は本当に便利ですね。
宿泊施設の予約
訪れる都市も決まってきたら、各地での滞在先を予約しましょう。
ちなみに世界一周航空券は、最初に決めたルートでも、日程変更は簡単にできます。
ブラジルが気に入ったら、滞在期間を延ばすために、次のフライトの日をずらしたり、逆にもう飽きたなと思ったら、早めたりできるのです。
なので、実際にホテルを予約するタイミングは、次の国に行く日程を確定してからの方がキャンセルなどの手間もなく良いでしょう。
フレキシブルなスケジュールも想定
世界一周旅行では、フライトキャンセルなどで予定が変更せざるを得ない状況もあります。
フレキシブルに対応できるように、ゆとりを持った日程を作成しておくと良いでしょう。
また、予期せぬイベントや新たな出会いがあり、ルート変更したくなることもあるでしょう。
ルート変更には、世界一周航空券自体を変更する方法と、そちらは変えずに現地でLCCや鉄道を活用する方法で対応も可能です。
私は、ブラジルのリオデジャネイロでちょっと日程が余ったので、ブラジル国内をLCCで移動して、イグアスの滝まで行きました。その後、陸路でタクシーを使ってアルゼンチンにもちょっと寄って、
第3章: 観光と現地での体験を存分に楽しみましょう
観光名所の訪問
各地で、自分の行きたかった場所をまずはたっぷり楽しんでください。自然の絶景、歴史的な建造物、文化的な祭りなど、その土地ならではの魅力を実際に体験するのは非常に刺激的です。
事前に予約が必要な場所などもあるので、念の為、行き方などは事前に調べておくと良いでしょう。
現地の文化や食事の体験
旅に慣れてきたら、現地の人々や旅行者と交流し、彼らの文化や伝統に触れることで、より深い旅の思い出を作ることができます。また、現地の料理や食材を楽しむこともおすすめです。
ペルーでは、高山病に効くというコカ茶や、アルパカの肉で作ったロモ・サルタドなど、なかなか日本では楽しめない食を楽しめました。その土地ならではの食材や料理は一度くらいは注文してみるのがおすすめです。
現地ツアー・アクティビティの参加
各地でさまざまなアクティビティに参加しましょう。
ちょっと慣れない国なら、現地ツアーを活用するのがおすすめです。観光名所までの日帰りツアーやシュノーケリングやサーフィン、トレッキングやサファリなど、その土地ならではのアクティビティを楽しむことで、より一層の冒険心を満たすことができます。
ペルーでは、ナスカの地上絵は突発的に行くことを決めてツアーで行きました。
ベトナムのハロン湾は、ハノイから自分で乗合バスに乗って、ついた先で船を予約したりしましたが、日帰りだったので、船が予約できるか、帰りのバスは捕まるかなどちょっぴり不安でした。自信がない時はツアーを活用するのが安全面でもおすすめですね。
ローカルな交通手段の利用
現地のローカルな交通手段を利用して移動することで、より地元の雰囲気を体験することができます。例えば、トゥクトゥクやリキシャ、バイクタクシーなど、現地の趣向を取り入れた交通手段を活用してみましょう。
トラブル対処・安全と健康の確保
世界一周旅行では、トラブルや安全、健康に留意することはとても重要です。現地の法律や風習に注意し、必要な予防接種や保険の手配も忘れずに行いましょう。
日本は安全過ぎるのでどうしてもガードが緩みがちですが、ブラジルを訪れた時は、大人の男性でも誘拐されることがあるからと散々脅されました。特に夜で歩くのは安全なエリアとわかっている場所だけにしましょう。
旅行保険は、絶対に入っておくべきです。カード付帯で充実しているものもありますので、適用条件と保険の内容は必ずチェックしておいてください。成田空港などでも保険に入れるので、とりあえず悩んだら入っておくことをお勧めします。現地での病気や怪我、感染症などになってしまうリスクは、自費で賄うことはなかなか難しいですし、体調が悪くなってお金がないからと病院に行くのを躊躇ってしまって、治せるはずの感染症で命を落とすなんて例も過去にあったりしますので、ぜひ保険だけは検討してください。
世界一周旅行は一生の思い出となるでしょう。計画をしっかり立て、柔軟に対応しながら、世界の素晴らしさを存分に堪能してください。安全で素晴らしい旅行をお楽しみください!
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